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麻酔科教授ブログ

学園祭で「体験授業」を行いました。

 2016年の滋賀医科大学学園祭(若鮎祭.2016.10.29)で「麻酔科学の役割」と題して講義を行いました。多くの医学・看護学を目指す高校生・中学生とそのご父兄を対象に、麻酔科医が日頃行っている手術麻酔を中心にお話ししました。
 多くの中高生が医師を目指す動機に麻酔科がまったく取り上げられないことは、麻酔科医の存在が知られていないことと無縁ではないと思います。かくいう私自身も麻酔科のことは医学部で学ぶまで全く知りませんでした。外科医療を劇的に発展させた麻酔科学の力はいまだに十分な評価がなされていないと思っています。今回、高校生の方を対象に大学の授業を体験して医学や看護学に対する関心を高めていただくためのイベントとして、麻酔科を選んでいただけたことが大変うれしく、時間をかけて講義内容を吟味してきました。
 講義では大学入学前の学生さんにもわかりやすく、麻酔薬の発見と開発の歴史と吸入麻酔薬の臨床薬理効果を中心にお話ししました。麻酔の種類について全身麻酔と局所麻酔の違いから脊椎クモ膜下麻酔や硬膜外麻酔についてもわかりやすく解説したつもりです。また、麻酔の負の側面にも触れ、麻酔による呼吸抑制や体動にどう対処してきたのかを写真を交えて説明しました。こうした麻酔科学を基盤として集中治療医学や救急医学、疼痛治療学、緩和医療学へと展開していったことにも触れてみました。
 麻酔科が多くの方に重要な診療科として認識されるよう、様々な機会を見つけてアピールしていきたいと考えています。そして、麻酔科を目指す高校生が現れるのを期待しています。

学園祭で「体験授業」を行いました。
学園祭で「体験授業」を行いました。

2016年12月6日