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麻酔科教授ブログ

研究日の大切さ

私が大学を卒業した直後は、大学院生が2人ほどいました。麻酔科スタッフも多くはいませんでしたが、麻酔症例が少ないこともあり、研究と臨床がバランスよく行われていたように思います。しかし、大学が独立行政法人化された平成16年からは手術麻酔件数が多くなり、手術室業務に大半の時間を割かねばならないようになりました。そのため、研究をする時間が殆どなくなりました。大学でリサーチができないということは、勤務内容が市中病院と同じになるということで、多くの麻酔科を志望する研修医が大学を避けるようになりました。滋賀医大では、リサーチは大学病院の生命線と考え、リサーチマインドを育むような教育方針と社会人大学院入学の推奨、学位取得者がその後の研究を続けられるようweek day1日の研究日を確保など、リサーチ環境の整備を積極的に行ってきました。その成果は医局員による麻酔科学会最高の賞である山村記念賞の受賞として結実しています。もちろん、受賞は本人の努力によるものではありますが、医局のサポートも重要だと考えています。現在、6名が社会人大学院生として、研究に励んでいます。今後も第二、第三の山村記念賞受賞者が我々の仲間から出るよう、最大限応援していきます。

2016年8月8日